大鰐の人たちの心のよりどころ、阿闍羅山

大鰐町の歴史を見守ってきた山

大鰐温泉駅を降りて南方に目を向けると視界に飛び込んでくるのが阿闍羅山(あじゃらやま)です。山岳仏教の山として、古くから信仰されてきました。山を登れば、いたるところに修験者たちの名残も見受けられますが、現在では国際コースを有した大鰐温泉スキー場が展開され、冬はスキーの山、夏はゴルフの山として多くの観光客で賑わいを見せています。今回は、そんな阿闍羅山の魅力についてご紹介しましょう。

津軽を代表する霊山でもあった阿闍羅山

阿闍羅山の信仰は、平安の頃より始まったと言われています。平安時代、坂上田村麻呂が蝦夷征伐に津軽へやって来たとき、現在の大鰐町の阿闍羅山に本陣を構え岩木山まで峰伝いに千の坊舎を建てたと言われています。これが阿闍羅千坊と呼ばれ、霊力を授かるための修行の場として多くの修験者たちがこの地に訪れました。また、津軽地方は大和からみると鬼門の方角にあります。そのため、阿闍羅山は古くから「鬼門鎮護・国家安泰」を願った修験の山とされてきました。津軽三十三霊場の31番札所居土(いづち)普門堂は、そんな阿闍羅山の麓にあります。

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行者堂跡。山の霊力を身につけるため「籠もり行」をする行場であったと言われています

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まもなく山頂

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山頂公園の最奥には阿闍羅山大権現の小社があります

多くの五輪選手を輩出してきたスキーの山

冬の大鰐町の風物詩と言えば、スキー。阿闍羅山にある大鰐温泉スキー場は1923年(大正12年)開業という長い歴史を誇り、競技スキーの名門として全国的に知られています。これまで数多くの全国大会が開かれており、地元から多数の五輪選手を輩出してきました。なだらかな初心者用のコースから、競技の練習に適してそうなアップダウン、上級者も満足できる急斜面など、さまざまな変化に富んだゲレンデと滑りやすい極上の雪質に定評があり家族連れからトップレベルの選手までどなたでもスキーを思う存分に楽しむことができます。山中には全国唯一のスキー神社があり、スキーに訪れた皆様の安全を見守っています。

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開業90年以上の歴史を誇る名門スキー場です

シーズン以外でも楽しめるイベント

スキーシーズン以外でも阿闍羅山を楽しんで頂こうと、「あじゃらで遊ぶ」というボランティア団体の方々が様々なイベントを開催しています。その中でも、昨年10月に行われた「前平アタック2016」は特に盛り上がりを見せました。前平アタックは大鰐町在住の有志の方々を中心として開催される、スキー場の斜面を利用したトレイルランニング(主に山中など駆け巡る競技)の大会です。コースは中腹にあるスキー神社から前平山頂までの約540メートルで、当日は55人の参加者が高低差は約170メートル、最大斜度34度の坂を駆け上がりました。

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高低差約170メートル、最大斜度34度の坂を駆け上がる「前平アタック」

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前平山頂のゴールまで一気に駆け上がります

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イベントを通じて地域の人たちとの交流も図れます

「前平アタック」のほかにも、自転車であじゃら高原を駆け巡る「チャリンコ・フェスティバル」など、多数のイベントが開催されてきました。2017年も、「あじゃらで遊ぶ」は様々なイベントを企画していますので、ぜひ阿闍羅山へ足をお運びください。

津軽平野や八甲田連邦を一望できる

標高が709mの阿闍羅山は、2時間ほどで山頂にたどりつけるため、日帰りで手軽にハイキングを楽しむことができます。ハイキングの途中では、自然が織りなす幻想的な景色や鳥たちのさえずりが心を癒してくれます。そして山頂にたどり着いたときに視界に広がる絶景に心を打たれること間違いなし。阿闍羅山山頂からは、津軽富士とも言われる岩木山や遠く八甲田連峰も望め、眼下には津軽平野の広がりを見下ろせます。ハイキングでかいた汗は、大鰐温泉郷の熱めのお湯で流しましょう。体の疲れがじんわりとほぐれ、明日への英気を養ってくれることでしょう。

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阿闍羅山ハイキングコースから望む岩木山

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山頂から見下ろす津軽平野

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四季を通じて楽しめる阿闍羅山。気軽なハイキングから本格的な登山まで、そして自然を楽しむことができる数多くのイベントも開催され、その楽しみ方は色々です。

(KO)

アクセス

JR奥羽本線・弘南鉄道大鰐線 大鰐温泉駅から徒歩で30分、または大鰐温泉駅から車で5分
所在地 〒038-0211青森県南津軽郡大鰐町大字大鰐字築館森

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